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最近の千葉市eスポーツ協会について
―「裏側」から見えてきたこと―
久しぶりのブログになります。日々協会としての企画や連携が増える一方で、実はここ数か月、ずっと胸の片隅に引っかかっていた感覚があります。それは、「協会として前に進んでいるはずなのに、現場のゲーマーと自分の距離感は縮まっているのか?」という疑問です。
今回は、千葉市eスポーツ協会の“最近の動き”を紹介しつつ、代表として感じている「内側の気づき」や「葛藤」を少し正直に書いてみたいと思います。
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■ 協会としては確かに前へ進んでいる
7月19日のチバスポ杯は、40の団体が広報に協力してくれました。わずか数年でここまでネットワークが広がったことは、協会として大きな財産です。オンライン大会としてのクオリティも徐々に安定し、千葉県eスポーツ連合のルーム戦(7月5日)を含め、地域の大会が“当たり前”に開催されるようになってきました。
さらに、市民ボイドでの体験イベント、若者向けの屋外モバイルゲーム企画、行政への提案準備──。紙の上では「順調そう」な項目が並び、協会規則の制定によって組織としての土台も整いました。
……しかし実は、その裏で感じていることがあります。
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■ ゲーマーと協会の「距離」は縮まっているのか?
eスポーツ協会にいると、どうしても“運営側の視点”になりがちです。
大会の開催、告知、協力団体との調整、行政との連携。
やることは山のようにあり、そのどれもが大切です。
でもふと立ち止まったとき、思うのです。
「この動きは、現場のゲーマーに届いているのだろうか?」
大会に参加してくれるプレイヤーは確かにいます。協力団体も増え、SNSの反応も悪くない。でも「ゲーマー本人」にとって、協会は本当に“身近な存在”になれているのか。
たとえばゲームセンター、たとえば友人同士のボイスチャット、たとえばオンラインのコミュニティ。そこに自然に協会の話題が上がるほど、私たちは浸透しているのだろうか。
最近、ここに強い関心が向いています。
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■ 体験イベントをつくる理由は「入口」を増やすため
市民ボイドでの「ぷよぷよ」や「太鼓の達人」の企画。
屋外モバイルイベント。
これらは単に“イベント数を増やすため”ではなく、
「ゲーマーと協会の距離を縮める入口を増やしたい」
という想いから出てきたものです。
大会に参加するのは、すでにゲームに慣れた層が中心です。
でも、地域に根づくeスポーツ文化をつくるには、その周囲の“まだ踏み込んでいない人たち”に目を向ける必要がある。
ゲームセンターで太鼓を叩く小学生、親子でぷよぷよを遊ぶ休日、通りがかった高校生がスマホで参加できる屋外イベント──。
こうした「最初の一歩」が増えれば、そこから自然にプレイヤーが生まれ、コミュニティが育ち、協会そのものが“生活の中の存在”として認識されるはずです。
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■ 行政との連携を進める理由も同じ
千葉市役所への提案も控えています。
これは、行政と協会の距離を縮めるだけでなく、
「行政と市民のあいだの接点としてeスポーツが機能する」
という未来を描いているからです。
・教育分野
・不登校支援
・地域コミュニティ
・高齢者福祉
・地域経済
eスポーツは驚くほど幅広いテーマとつながっています。
しかし、それを現場のゲーマーに“押しつける”形にはしたくありません。
大切なのは、協会が「一方的な旗振り役」ではなく、プレイヤーと地域をつなぐハブとして存在すること。
そのために行政との関係づくりは欠かせません。
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■ 「協会とゲーマーは交わらない」という現実もある
正直に言えば、
“協会の人間と、ゲームの現場にいる人間は必ずしも重ならない”
という現実もあります。
これは良い悪いではなく、役割の違いです。
ゲーマーはゲームを楽しみ、プレイヤーとして競技に向き合う。
協会は大会を支え、文化としての土台を整え、社会との橋渡しをする。
だからこそ、距離があるのは当たり前。
でもその距離を「埋める努力をするかどうか」は、協会側の姿勢にかかっています。
最近の活動を振り返りながら、私はそこを強く意識するようになりました。
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■ 最後に:今年は“距離を縮める年”にしたい
大きな大会も、小さな体験会も、行政への提案も、すべては
「協会と市民の距離を縮めるための動き」
として位置づけています。
ゲーマーと協会。
地域とeスポーツ。
行政とプレイヤー。
まだ交わりきれていない線を、一本一本つないでいく作業。
これが、千葉市eスポーツ協会の“最近の本質”だと感じています。
久しぶりのブログということで、少し踏み込んだ話になりましたが、これからの協会の動きをよりリアルに感じていただけたら嬉しいです。
いつも応援してくださるみなさん、本当にありがとうございます。
ここからの1年は、より一層“つながり”をテーマに動いていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
最近のまとめ
千葉市eスポーツ協会
概要
「千葉市eスポーツ協会」は、千葉市を拠点にeスポーツ(電子競技)を通じて地域活性化や市民参加を促す団体です。公式サイトでは「eスポーツを通じて地域を活性化!千葉市から全国へ広がるeスポーツの魅力をお届けします」と掲げています。
また、広報活動として公式X(旧Twitter)アカウント【@chibashi_spo】を運用しており、大会情報やコラボイベント開催告知などを積極的に発信しています。
設立・背景
代表の 鈴木勝 氏のインタビューによれば、この協会は 2024年5月 に立ち上げられています。
鈴木氏は元々、友人と『PUBG MOBILE』を遊び、さらに別団体「佐倉市eスポーツ連盟」のサポート役として運営経験を積まれていました。協会を立ち上げた理由として、自分の描く活動の軸をしっかり持ちたいという思いが挙げられています。
主な活動内容
オンライン大会の開催:千葉市eスポーツ協会主催の大会「千葉市eスポーツ協会杯」などを実施。例として、PUBG MOBILEをタイトルとした大会が掲載されています。 地域×eスポーツの取り組み:地域イベント・街の活性化とeスポーツの掛け合わせを目指しており、千葉市という都市の中で“慣れ親しんだeスポーツ”を地元に還元する流れを打ち出しています。 広報・情報発信:公式サイトのブログで国内・世界のeスポーツ動向を紹介するコラムも展開。
協会の “軸”・特徴
ユニバーサルな参加を目指す:ゲーム経験の有無、性別、障がいの有無などにかかわらず参加できる環境づくりを意識しています(千葉県内の関連団体の文言からも読み取れます) モバイルタイトル重視:特にモバイルeスポーツの伸びに着目しており、『PUBG MOBILE』等の大会を主催するなど、参加しやすい環境を整えている点が目立ちます。 地域密着・地域発信:千葉市という地元を軸に、全国に広がる可能性を探る“地域×eスポーツ”というコンセプトが明確です。
今後の展望・チャレンジ
規模を拡大し、市内外のプレイヤー・団体との連携を強化することが想定されます。 地域イベント(市民交流、親子体験、学校プログラムなど)にeスポーツを 教育・交流・まちづくりのツールとして取り入れていく流れが期待されます。 実現のためには、参加ハードルの低さ・運営体制の強化・マーケティング・継続性といった課題があり、それらをどうクリアしていくかが鍵となるでしょう。
なぜ注目されるか
eスポーツが単なる競技・娯楽に留まらず、地域振興・交流・教育のツールとして活用されつつある中で、千葉市eスポーツ協会は “地元発・参加型”のモデルとして注目に値します。 モバイルタイトルに着目している点や、オンライン大会を早くから取り入れている点が、 参加しやすさ・拡張性という観点でも優位です。 また、あなたご自身がこの協会の代表という文脈をお持ちであるため、内部視点からの発信・運営ノウハウ・ケーススタディとしても価値が高いと考えられます。
ふと思った事③
🎮 問い③|eスポーツは「みんなで育てる」ことができるのか?
【前書き】
eスポーツは「個」の力で育ってきた文化だと思う。
誰かがトップダウンで整えてきたわけではなく、
好きな人たちが、好きなようにやってきた結果として“今”がある。
ただ、ある程度の広がりを見せた今、
次に問われるのは「じゃあ、それを誰が“育てる”のか?」ということだ。
育てるという言葉には、少し違和感もある。
「上から下へ」とか、「指導する側/される側」という文脈を連想させるから。
でも、これから先の未来に“続く文化”にしていくためには、
一人ひとりの好きや得意を、どうつなげていけるかが鍵になる気がしている。
1. 「誰が育てるのか」が曖昧な世界
eスポーツの世界には、誰が“育てているのか”という明確な存在があまり見当たらない。
もちろん、プロチームや大会主催者、教育関係者、eスポーツ協会などがそれぞれに活動してはいる。
でも、その全体像が見えにくい。
たとえば、「偉い人は誰か?」という問いに即答できる人は少ないのではないか。
現場で実際に若者と向き合っている指導者もいれば、上位団体の代表もいる。
でも、それらが“つながっている”という実感は持ちにくい。
これは、eスポーツがまだ若い文化であること、
そして、その発展が“個人ベース”で行われてきたことと無関係ではない。
自由だからこそ、まとまりづらい。
まとまりがないからこそ、誰が何を担っているのかが見えにくい。
この「分断」が、“育てにくさ”の根っこにあるように感じる。
2. 自由であるがゆえに、孤立しやすい
eスポーツは個人主義に近い文化だ。
「自分の好きなゲームを、自分のやり方で追求する」
──それは悪いことではない。むしろ、強みでもある。
だが一方で、それぞれが「自分のやりたいように」動く結果、横のつながりが薄くなりがちだ。
部活動や地域の活動でも、連携しようにも情報が行き届かない、そもそも誰と組めばいいのか分からないという声を聞く。
孤立は必ずしも悪いことではない。
むしろ「気が楽」「自由でいられる」といった側面もある。
だが、何かを“育てる”ためには、ある程度の協力や連携が必要になる。
「孤立した自由」だけでは、文化の持続は難しい。
そこにどう橋をかけられるかが問われているのかもしれない。
3. 本当に“横につながる”とはどういうことか
連携、と言うのは簡単だ。
でも、実際にはかなり難しい。
「誰と?」「何のために?」「どこまで関わる?」
──そのあたりが曖昧なままでは、表面的なイベント連携で終わってしまう。
ここで必要なのは、**「話を聞いてくれる人の存在」**だと思う。
若者でも年配者でもいい。
自分の話を受け止めてくれて、時折アドバイスもくれる──
そういう人が一人でもいれば、「つながろう」と思える。
また、ゲーマー同士のつながりも、ゲームタイトルを越えて生まれることは少ない。
「競技」としての垣根が、意外と高い。
だけど、eスポーツ全体の文化を育てるには、その垣根を越える“横の視点”が不可欠なのだと思う。
4. 「育てること」に関わる未来
誰かが“育ててくれる”のを待っているだけでは、何も変わらない。
かといって、自分が“育てる側”に立てているかといえば、正直そうとも言い切れない。
ただ、eスポーツを大切に思っている人が、それぞれのやり方で関わっていくこと。
その一つひとつが、結果として文化を育てることにつながるのではないかと思う。
若者が声を上げる 年配者が話を聞く 指導者が悩みながら伝える 地域が場を提供する 保護者が見守る 行政が応援する
「全員がプレイヤーでなくてもいい」
でも、「関係者」にはなれる。
eスポーツは、“みんなで育てる”ものだ。
それは今からでも遅くはないと思う。
【後書き】
eスポーツがただのブームではなく、
“文化”として根づくには、育てるという視点が必要になる。
でも、それを誰かに丸投げするのではなく、「自分も関係していいんだ」と思える空気が大切だ。
好きなことを続けてきたゲーマーたちが、
今後「伝える側」「支える側」に回るとき、
そこには新しい“育ち方”があるはずだ。
eスポーツは、まだ“できあがっていない”もの。
だからこそ、育てる手応えもまた、大きいのかもしれ
ふと思った事②
🎮 問い②|進路に「eスポーツ」を選んではいけないのか?
【前書き】
eスポーツが一つの“進路”になり得るのか。
それは、私自身にとってもまだはっきり答えを出せていない問いです。
ただ、近年「eスポーツ」という言葉が社会に広まりつつある一方で、
“ゲーマー”としての歴史は実はずっと深く、長いものだったと感じています。
ゲームセンター、家庭用ゲーム、PCオンラインゲーム、スマホゲーム──
「遊び」の延長線上にある営みが、今や進路に変わる時代に来たのです。
それでも、「選べる空気」がなければ本気にはなれない。
eスポーツを選ぶ若者たちが直面するさまざまな現実について、
“ゲーマーとしての歴史”という視点も交えながら、今の自分の言葉でまとめてみたいと思います。
1. 選ぶ前に、選ばせてもらえない
eスポーツを進路として考えたい──
そう思ったとき、それを「選ばせてもらえる」子どもは、どれほどいるのでしょうか。
これはあくまで私の憶測にすぎませんが、正直、プロスポーツ選手よりも狭き門だと感じています。
しかも、目指す道が制度として見えているわけではありません。
それゆえに、教育委員会や保護者といった周囲の大人は、無関心というよりむしろ、リスクを避けたいという立場に立つのかもしれません。
「ゲームばかりしていて大丈夫なのか」
「他にやるべきことがあるのでは」
そんな言葉が、“選択肢にすら入れさせない空気”を作っているように感じます。
もちろん、大人の気持ちも分かります。
子どもが勉強そっちのけでゲームに熱中していれば、不安にもなるでしょう。
でも、選択肢を与えられなければ、本気にはなれない。
そして本気になれる場がなければ、その世界に人生をかけることも難しくなる。
2. 見えない努力は、理解されにくい
eスポーツを選びたいと思っても、その努力はとても“見えづらい”ものです。
自室で何時間も黙々と練習する姿は、周囲には「ただのゲーム」にしか見えません。
どれだけ戦略を練っても、どれだけ連携の練習をしても、その“苦労の過程”は共有されにくい。
指導者がいないわけではありません。
eスポーツ部や塾、プロチームのコーチなど、若いながらも現場を支える人はいます。
ただ、制度化されていないため、表に出てこない・社会的に認知されにくいのです。
リアルスポーツのように、汗や泥にまみれる様子が“努力”として可視化されるのとは対照的に、
eスポーツの努力は“沈黙の努力”です。
だからこそ、保護者や教育機関に理解されにくい。
評価の仕組みが未成熟であることも含め、**「何をもって頑張っていると言えるのか」**が曖昧なままなのです。
3. 未来像が語られにくい=挑戦しにくい
eスポーツを目指す若者が一番困っているのは、「その先の未来」が見えづらいことかもしれません。
プロとして活躍できるのはごく一部。年齢とともに反射神経が衰えるという現実。
──その後、自分はどうなるのか?
スポーツであれば、セカンドキャリアとして指導者や解説者、マネジメントなどの道が知られています。
一方で、eスポーツの世界では、そうした“次のステージ”が見えにくい。
でも、忘れてはならないのは、“ゲーマーとしての未来”は必ずしも競技者に限られないということです。
たとえば:
ストリーマー・実況者として活動する ゲームの知識を活かして教育や福祉とつなげる 自身の体験を言語化し、若者支援や居場所づくりに貢献する コンテンツ制作者、イベント運営、分析者、コーチなど裏方として生きる
「ゲームをする人」から、「ゲームで生きる人」へ。
これからのゲーマーは、遊びの延長ではなく、“文化の担い手”にもなっていくのかもしれません。
4. 孤独という自由、連携という壁
eスポーツの競技シーンは、連携が重要なジャンルも多いですが、
その練習の多くは「個室でひとり」から始まります。
つまり、始まりは“孤独”であることが多い。
この“孤独”は、ある意味では自由でもあります。
誰にも邪魔されず、自分のペースで突き詰められるからです。
けれど、競技になると「連携」が求められる。
そのとき、「他者と一緒に取り組む力」がうまく発揮できない場面もある。
自分も含めて、“しっかり連携して何かをやる”という経験自体が少ないまま大人になっていくのかもしれません。
だからこそ、信頼できる大人や仲間の存在が重要になります。
話を聞いてくれる人、自分の意見を受け止めてくれる人。
そうした存在が一人でもいれば、孤独を越えて、チームの中で力を発揮できるようになるのではないでしょうか。
【後書き】
eスポーツを選ぶことは、遊びを続けることではない。
それは、目の前の世界に真剣に向き合う決意であり、自分自身を試す行為でもある。
ただその選択には、今の社会ではまだ「理解されにくさ」や「見えなさ」が付きまとう。
けれども、「ゲーマーとしての人生」には、多様な形がありうる。
ゲームを通じて学び、つながり、支え合う未来があると信じています。
そして何より、「選んではいけない」と言われることのない社会へ。
この問いに、今すぐ明快な答えは出せなくても、考え続けることはできる。
そう信じています。
ふと思った事。
「“遊び”じゃダメですか──eスポーツと“競技”のあいだで」
前書き
「eスポーツって、所詮ゲームでしょ?」
そう言われたとき、何も言い返せなかった。
たしかに、ゲームには“遊び”のイメージが強い。
でも、心のどこかで「それだけじゃないんだ」と思っている自分がいる。
どうして自分は、こんなにもこの言葉に引っかかるのか──。
その理由を、いま一度問い直してみたい。
「競技」と言った瞬間、逆に分かってもらえなくなる
eスポーツを“スポーツ”として説明しようとすると、かえって反発されることがある。
「じゃあ誰が教えるの?」「ルールは?」「進路は?」──
確かに、他のスポーツのように整っていない部分は多い。
でも、野球やサッカーだって、もともとは町の遊びや庶民のレクリエーションから始まった。
始まりは「遊び」だったはずなのに、eスポーツだけが“遊びのままでは許されない空気”がある。
それは、ちょっと不思議で、ちょっと苦しい。
「指導者がいない」わけではないと思う
eスポーツには、塾や部活動、プロチームなどに関わる“指導者”が実際に存在している。
ただ、それが明確に社会に可視化されていないだけかもしれない。
表舞台に出てくる人が少ない、若い、まだ経験が浅い……そんな理由で“指導者”として認められにくいのだとしたら、それはとてももったいないことだ。
年齢や経験値の差はあるかもしれない。
でもそれは、お互いを補い合える余地でもある。
年配者が信頼されるのは、アドバイスを押し付けるからじゃなく、
「まず耳を傾けてくれる人」だからだと思う。
「大人」は、誰を指すのか?
保護者、先生、地域の人たち──
eスポーツに向き合う“立場としての大人”は、たくさんいる。
でも、その中に**「わからないけど、一緒に考えてみるよ」という人がどれだけいるだろうか。**
正しさを押しつけるのではなく、問いを共有する。
それができる大人こそ、いま一番求められている存在かもしれない。
見えにくい努力は、なかなか認められない
eスポーツの練習は、個人の部屋で行われることが多い。
「みんなで集まって走る」みたいなことがないから、外から見ると“何もしていない”ように見える。
でも、実際には戦術を考えたり、リプレイを研究したり、声かけの練習をしたり……
リアルのスポーツと同じくらいの努力が、別の形で存在している。
努力が「見えない」から評価されない。
見えないから、「競技」だと思ってもらえない。
「好き勝手」じゃない。自分で決めたからこそ、孤独になる。
eスポーツに打ち込んでいる人は、好き勝手にやっているわけではない。
むしろ、自分で決めて進むからこそ、他人に頼れなくなる。
「どうせあの人には敵わない」
「ここまでやらないと追いつけない」
そんな現実に直面しながら、それでも挑み続けている。
それは、誰かと比べられる“競技”の世界に自ら飛び込む選択でもある。
eスポーツは、遊びの延長線上なのか? それとも別のものか?
正直、自分でもまだわからない。
eスポーツは遊びの延長線にあるのか、あるいは“競技”として切り分けるべきなのか。
ただ、どちらであってもいいと思っている。
重要なのは、「本気で向き合っている人がいる」という事実。
その熱量に対して、「遊びでしょ?」の一言で蓋をしてしまうのは、あまりにも乱暴だ。
あとがき
eスポーツはまだ過渡期にある。
だからこそ、いろんな立場の人が迷ったり、違和感を覚えたりしている。
でも、「遊び」のままではいけないとするよりも、
「遊び」だからこそ真剣に取り組める場があると捉えることが、
未来を前向きに開く鍵になるのではないかと思っている。
最近の千葉市eスポーツ協会について
久しぶりのブログ更新となります。日頃より千葉市eスポーツ協会の活動にご関心をお寄せいただいている皆さま、ありがとうございます。今回は、ここ数か月の活動を振り返りつつ、これからの展望について少しお話ししたいと思います。
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協会の近況と地域の盛り上がり
eスポーツという言葉が世の中に浸透し始めてから数年が経ちました。千葉市においても、子どもから高齢者まで幅広い世代がゲームを楽しみ、それを通じた交流の輪が広がっています。当協会も設立以来、「eスポーツを通じて人と人をつなぐ」ことを目的に活動を続けてきましたが、ここ最近は特に地域や団体との連携が深まってきたと実感しています。
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大会・イベントの取り組み
7月19日(土)には「チバスポ杯」を開催しました。オンライン形式での大会でしたが、40の団体が広報協力に参加し、多くの方々にご注目いただくことができました。大会を通じて千葉市内外のプレイヤーがつながり、観戦する人々も含めて「ゲームを共に楽しむ場」として盛り上がったのは大きな成果でした。
また、その少し前の7月5日(土)には、千葉県eスポーツ連合が主催するルーム戦にも協力し、県内のプレイヤー同士が切磋琢磨できる機会を共に作りました。こうしたイベントは単なる競技の場にとどまらず、プレイヤー同士が顔を合わせ、運営スタッフや観客とも交流できる貴重な機会です。私たちはそのつながりをこれからも大切にしていきたいと考えています。
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協力団体とのネットワーク
協会の活動を支えてくださるネットワークも着実に広がっています。例えば山形県eスポーツ連合(@yesuofficial)、千葉県eスポーツ連盟(@CeF_esports)、千葉県eスポーツ連合(@ceu_official_)といった団体とはSNSを通じた広報やイベントでの情報共有を行っており、地域を越えた連携が進んでいます。千葉市という一つの地域の協会にとって、こうした全国的なつながりを持てることは非常に心強いことです。
特に広報協力の広がりは、参加者を増やすだけでなく「地域全体で応援している」という雰囲気を生み出します。これは、eスポーツが単なる娯楽にとどまらず、地域の文化やコミュニティ形成の一助となっている証拠だと感じています。
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新しい挑戦と準備
この春には協会規則を正式に制定しました。これにより、今後の活動方針や組織運営の基盤が整い、より安定した形で事業を進めていくことが可能になりました。協会としてのルールや体制を固めたことで、行政や教育機関、企業との連携にも自信を持って臨めるようになったと考えています。
また、これまでの大会運営やトークショー出演といった活動に加えて、地域の皆さまにもっと気軽に参加していただける企画も模索中です。現在検討しているのが「市民ボイド」でのeスポーツ体験イベントです。「ぷよぷよ」や「太鼓の達人」といった親しみやすいタイトルを用いて、子どもから大人まで気軽に遊べる場を提供する構想です。実施形式も①ぷよぷよ単体、②太鼓の達人単体、③両方同時開催と複数のパターンを検討しています。実現すれば、市民にとって「eスポーツを体験する入口」となるはずです。
さらに、若者男性をターゲットにした屋外モバイルゲームイベントの企画も動き始めています。スマートフォンを用いた100人未満規模のイベントで、気軽に参加できる形を目指しています。雨天時の課題や場所協賛者との調整などクリアすべき点は多いですが、これも新しい形の地域交流としてチャレンジしたいテーマです。
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今後の展望
直近では、千葉市役所への提案活動を予定しています。eスポーツは「競技」や「遊び」としての側面に加え、教育、不登校支援、高齢者の健康増進、さらには地域経済の活性化といった多面的な可能性を持っています。市民にとってより身近な文化として定着していくためには、行政や地域団体との協力が不可欠です。
また、協会としては「大会運営」「教育的活用」「地域イベント」といった複数の柱を持ちながら活動を広げていきたいと考えています。その過程で、プレイヤーはもちろん、保護者や学校、地域団体、企業など、さまざまな人がeスポーツを理解し、関わるきっかけを作っていければと思います。
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結びに
千葉市eスポーツ協会の活動は、まだまだ発展途上です。しかし、少しずつ広がるネットワークや新しい挑戦を通じて、eスポーツが地域に根づいていく手応えを感じています。
これからも「千葉市から始まるeスポーツの可能性」を追求しながら、皆さまと共に歩んでいきたいと思います。今後の取り組みにもぜひご注目ください。そして、イベントにご参加いただいたり、SNSで応援していただければ大変励みになります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。今後とも千葉市eスポーツ協会をよろしくお願いいたします。
第5回:未来への選択肢としてのeスポーツ 〜キャリア・進路との接点〜
〜eスポーツと不登校コラム連載(第5回/全5回)〜
「このまま、うちの子は将来どうなるんだろう」
不登校の子どもを持つ保護者の多くが抱える不安。その根っこには、「学歴がなくては将来がない」「学校に行かない子は社会に出られない」といった、いわば“常識”に基づく価値観がある。
だが、社会は変化している。学校に行かなかったからといって人生が閉ざされる時代ではない。そしてその変化を象徴する分野のひとつが、eスポーツだ。
本稿では、eスポーツがどのように子どもたちの将来と結びつき得るのか。不登校から始まるキャリア形成の可能性を探っていく。
■ 「好き」が道をひらく時代
eスポーツには「プロゲーマー」という華やかな進路が注目されがちだが、実際に職業として存在するのはそれだけではない。イベント運営、実況・解説、配信技術、チームマネジメント、広報・PR、トレーナー、コーチ、さらにはeスポーツと教育・福祉・医療をつなぐ専門職など、多岐にわたる分野が広がっている。
つまり、eスポーツを軸に「好きなこと」「得意なこと」を見つけることが、子どもたちの将来への足がかりになるのだ。
千葉市のeスポーツ体験会に参加していた高校生Bくん(仮名)は、かつて不登校だったが、eスポーツを通して「イベントを作る側」に興味を持ち、今は専門学校で映像制作を学んでいる。「ゲームが好き、だけじゃない。ゲームを通じて『やってみたいこと』が見つかった」と話す彼の姿は、不登校の経験を“出発点”に変える大きなヒントを示している。
■ “自己効力感”の積み重ねがキャリアをつくる
キャリア教育で重要なのは、「自己効力感」――すなわち「自分にはできる」と思える感覚だ。不登校の子どもたちは、学校という場で何度も失敗や拒絶を経験し、自信を失っているケースが多い。その彼らが、eスポーツという世界では自ら練習を重ね、仲間と協力し、目標に向かって進んでいく。
日々のプレイで得られる小さな成功体験。「昨日より上手くなった」「仲間に褒められた」「大会で入賞できた」。こうした体験の積み重ねが、「次はもっと上を目指したい」という前向きなエネルギーを生み出す。これは、キャリア形成の原動力に他ならない。
また、eスポーツは「努力が報われる世界」でもある。年齢や学歴、外見といった外的要因に左右されず、純粋に実力と経験、協調性が評価される。これは、不登校によって社会的評価を受けにくくなった子どもたちにとって、極めてフェアな環境と言える。
■ 不登校経験が“武器”になる日もある
今、eスポーツに関わる仕事の中には、かつて不登校を経験した人材が増えてきている。彼らは「同じ目線で語れる強み」を持っており、支援職や教育職としても高く評価されている。
たとえば、eスポーツを活用したフリースクールや居場所支援の現場では、スタッフ自身が「元・不登校ゲーマー」であることが、子どもたちとの信頼関係を築く大きな力になっている。「わかってくれる人がいる」という安心感は、何よりの支えになる。
つまり、不登校の経験は「キャリアの妨げ」ではなく、「唯一無二の視点」として武器にできるのだ。
■ キャリア支援の現場に、eスポーツの視点を
今後、教育や福祉の現場で求められるのは、「進路=大学・就職」という一本道からの脱却である。特に不登校の子どもたちにとっては、「今の自分を肯定できる道筋をつくること」が最優先だ。
そのために、eスポーツを活用した進路支援の導入が考えられる。たとえば――
職業体験:eスポーツイベントの企画・運営を体験 スキル講座:動画編集、配信技術、マネジメントスキルなどの実践学習 キャリア相談:eスポーツに詳しい支援者との個別面談 ロールモデルとの対話:不登校経験を経てeスポーツ業界で活躍する先輩との交流
これらの取り組みは、決して「ゲームで食べていく」という短絡的な夢を煽るものではない。むしろ、eスポーツを“鏡”として自分の得意や興味を知り、進路の選択肢を広げていくためのツールとして機能させることにこそ意味がある。
■ 子どもたちの未来は、ひとつじゃない
「学校に行けなかった子に、未来はあるのか?」
その問いに、eスポーツはこう答えるだろう。「もちろんある。しかも、自分で選べる未来だ」と。
不登校から始まるキャリアは、決してマイナスではない。むしろ、そこから学び、試行錯誤し、他者とつながる中で、自分にしかない進路を切り拓いていく。それが、eスポーツがもたらす「新しい教育と社会のかたち」なのかもしれない。
【あとがき】
全5回にわたり、「eスポーツと不登校」をテーマに、現状・可能性・支援・学び・進路という5つの視点から考察してきました。eスポーツは決して魔法の道具ではありません。しかし、子どもたちの心に火をともす「きっかけ」として、極めて大きな可能性を秘めた存在です。
これからも、子どもたちの“好き”に寄り添い、“得意”を支え、“未来”へつなぐ大人たちが一人でも多く増えることを願って、この連載を締めくくりたいと思います。
第4回:eスポーツを学びに変える 〜教育的視点からの活用〜
〜eスポーツと不登校コラム連載(第4回/全5回)〜
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「ゲームは勉強の敵」
そんな言葉を聞いたことはないだろうか。確かに、長時間のゲームプレイが学業への集中を妨げることはある。だが一方で、私たちは忘れていないだろうか。学ぶとは、本来「好きなことを深めること」だったはずだと。
今回は、eスポーツを「学び」のフィールドと捉え直し、不登校の子どもたちがそこからどのように学び、成長できるかを探ってみたい。
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■ ゲームには「学びの芽」が詰まっている
eスポーツの現場には、実は教育的な要素が数多く隠れている。たとえば、戦略系やチーム型のゲームにおいては、下記のような力が自然と養われる。
• 論理的思考力:状況を分析し、次の一手を考える力
• 情報処理能力:マップ、スコア、敵の動きなど複数の情報を瞬時に読み取る力
• コミュニケーション力:チームで勝つために話し合い、役割を調整する力
• タイムマネジメント:プレイ時間や練習スケジュールを自分で管理する力
さらに、eスポーツに関心を持つことで、「周辺知識」への探究が始まることもある。配信技術、動画編集、PCパーツ、英語の用語、eスポーツ業界の仕組みなど、自発的に学ぶ子どもも少なくない。学ぶ動機は「好きなこと」である方が強く、深くなる。これはまさに、不登校の子どもたちがもう一度「学ぶことの楽しさ」に触れるための入り口として、非常に有効だ。
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■ “学び直し”の入り口としてのeスポーツ
学校に行けなくなったことで、「自分には勉強する力がない」「どうせ何もできない」と自己否定的になる子どもは多い。しかし、eスポーツを通じて小さな成功体験を積むことで、「何かをやり遂げる力」は確かに自分の中にあると実感できる。
たとえば、「自分でチームをつくって練習をまとめた」「YouTubeに自分の試合の解説動画を上げた」など、学力とは別の“成果”が目に見える形で現れる。それが自信につながり、「じゃあ勉強も、ちょっとやってみようかな」と前向きな変化が生まれることがある。
実際、あるフリースクールでは、午前中に少人数でのeスポーツセッションを行い、午後に自習時間を設けるプログラムを導入したところ、学習参加率が飛躍的に向上したという。子どもたちは「午前中に楽しいことをしてエネルギーが貯まった」「午前の自分を褒めてくれるから、午後も頑張れる」と話していた。
eスポーツは、単なるご褒美ではなく、学習のリズムを作る“起点”にもなり得るのだ。
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■ カリキュラムへの組み込みと課題の克服
近年では、eスポーツを教育に活かす動きが全国で進んでいる。高等学校では、情報科や探究学習の一環としてeスポーツを取り上げるケースが増えており、「eスポーツコース」を設置する学校も登場している。
具体的には、以下のような教科横断型の学習が可能だ。
• 情報×eスポーツ:配信技術、動画編集、ハードウェアの知識
• 英語×eスポーツ:英語での戦術用語、海外プレイヤーとの交流
• 保健体育×eスポーツ:姿勢、集中力のコントロール、体調管理
• 探究学習×eスポーツ:職業研究、イベント企画、地域貢献活動
しかし一方で、教育現場には「ゲーム=遊び」という固定観念も根強く、理解を得るには根気と実績が必要だ。教師側のリテラシー不足、時間・機材の制約、保護者からの反発など、課題も多い。
だからこそ、まずは「小さく始めて、丁寧に見守る」ことが大切だ。すべてを学校の責任にせず、地域や民間と連携しながら、柔軟な学びの選択肢としてeスポーツを活用していく視点が求められている。
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■ 「学びは教室の中だけではない」と認める勇気
不登校の子どもたちは、「教室に入ること」だけが教育ではないと、無言で私たちに伝えている。
そしてeスポーツは、そのメッセージを具体的な形にしてくれる。「学ぶことは、どこでも、誰とでもできる」。その原点を取り戻す機会が、eスポーツにはある。
子どもが夢中になっているその画面の中に、「学びの火種」があるかもしれない。私たち大人がすべきことは、それをただ否定するのではなく、どう育てるかを共に考えることだ。
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次回、最終回は「未来への選択肢としてのeスポーツ 〜キャリア・進路との接点〜」をテーマに、eスポーツが子どもたちの将来にどうつながるかを考察します。
〜eスポーツと不登校コラム連載(第3回/全5回)〜
第3回:家庭・学校・地域ができるeスポーツ支援のかたち
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「ゲームばかりしていて大丈夫なのか」
eスポーツを語るとき、保護者や教育現場から最もよく聞かれる声である。確かに、長時間のプレイや依存の問題、暴力的な描写を含むゲームへの懸念は無視できない。しかし、子どもたちが心から安心できる場所を求め、eスポーツに居場所を見出している現実に、私たちはもっと目を向ける必要がある。
本稿では、家庭・学校・地域の大人たちが、どのようにeスポーツを“支援の手段”として活用できるか、その具体的な可能性について考えてみたい。
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■ 家庭:ゲームを「対話の道具」に変える
まず重要なのは、家庭内での理解とコミュニケーションである。不登校の子どもが日中ゲームをしている姿を見て、不安や焦りを感じる親は少なくないだろう。しかし、否定や制限を一方的に加えることは、子どもの心の扉を閉ざす原因にもなる。
そこで有効なのが、「ゲームを通じた対話」だ。
たとえば、「今日はどんなゲームをしたの?」「そのキャラクターはどんな役割?」といった問いかけから始めてみる。最初は反応が薄くても、自分の関心を受け入れてもらえたと感じることで、徐々に会話の糸口が広がっていく。
ある保護者は、不登校の息子が熱中している『Apex Legends』を一緒にプレイするようになった。ゲームの中で息子が仲間に指示を出し、リーダーとして活躍している姿を目の当たりにし、「この子にはこんな一面があったのか」と驚いたという。ゲームは、親が子どもを理解する“窓”にもなりうるのだ。
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■ 学校:居場所のひとつとしての“eスポーツ空間”
次に学校である。多くの不登校児童・生徒が、保健室や別室登校などの“サブスペース”を利用しているが、そこにeスポーツを取り入れることが新たな可能性を生んでいる。
全国的に広がりつつある「eスポーツ部」や「eスポーツラウンジ」は、出席に不安を抱える生徒たちが無理なく学校と関われる場として注目されている。千葉市のある中学校では、週1回、放課後にeスポーツの時間を設けたところ、普段は教室に入れなかった生徒が自主的に登校し、他の生徒と自然に交流するようになったという。
ポイントは、「eスポーツを目的にしてもいい」と認めることだ。
従来の学校では、「授業を受けるために来る」が大前提だったが、eスポーツは「好きなことをするために学校に来る」動機づけを可能にする。そこから、段階的に他の活動へと関心が広がっていくケースも多い。
もちろん、教育的視点からは運営体制やコンテンツ選定の慎重さが求められる。暴力性の強いゲームを避ける、時間管理を徹底する、教職員が関わり支援体制を整えるなど、ルール設計は不可欠だ。しかし、それ以上に大切なのは、「子どもたちが主体的に関われる場」をつくることではないだろうか。
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■ 地域:第三の居場所としてのeスポーツ施設
そして最後に、地域の力である。家庭でも学校でもない「第3の場所」が、子どもたちの成長に与える影響は想像以上に大きい。eスポーツカフェや、児童館に併設されたゲームスペース、地域主導のeスポーツイベントなど、地域レベルの取り組みが子どもたちにとって重要な“接点”となっている。
千葉市eスポーツ協会が主催するeスポーツ体験会では、不登校の子どもたちとその家族が安心して参加できるよう、少人数制・時間制限付きのプログラムが採用されている。「ここなら行ってみたい」「ここなら自分がいてもいい」と感じられる環境づくりこそ、地域に求められる役割だ。
地域が「ゲーム禁止」ではなく、「正しく付き合う方法を教える」方向に舵を切れば、それは“予防”にも“回復”にもなる。不登校は一つのきっかけにすぎない。eスポーツを通して子どもが外と再接続するプロセスを、地域が受け止めることが求められている。
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■ 「大人が“否定”から“理解”へ変わること」が第一歩
不登校の背景にあるのは、単なるわがままではなく、本人にとって「苦しい場所にいられない」という切実な感覚だ。その逃げ場としてのeスポーツが、実は子どもにとって“立ち直るための足場”になっている――この事実に、多くの大人がまだ気づいていない。
支援とは、何か特別なことをすることではない。子どもが安心して「好き」と言えるものを、一緒に認め、考え、応援すること。eスポーツは、家庭・学校・地域、それぞれの立場からの支援を有機的に結びつける“媒体”にもなり得るのだ。
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次回は、「eスポーツを学びに変える〜教育的視点からの活用〜」をテーマに、学習や育成の観点からeスポーツをどう取り入れていけるかを掘り下げていきます。
2025/05/06 〜eスポーツと不登校コラム連載(第2回/全5回)〜
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第2回:eスポーツが育む社会性と自己肯定感
〜eスポーツと不登校コラム連載(第2回/全5回)〜
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「人とうまく話せない」「何を言っても否定される気がする」
不登校の子どもたちが語る不安の多くは、「人間関係」から始まる。学校という小さな社会で、一度つまずいたり孤立したりすると、自信をなくし、再び誰かと関わることに対して強い抵抗感を抱くようになる。
しかし、eスポーツという“もうひとつの社会”では、そうした子どもたちが驚くほど自然に他者と関わっている。ゲーム画面の向こうで、自ら作戦を話し、味方に声をかけ、失敗すれば謝り、勝てば仲間と喜び合う。そこには、学校では見せなかった彼らの「素のコミュニケーション」が息づいている。
なぜeスポーツでは、彼らが人と関わることを怖れないのだろうか。
第一の理由は、「共通の目的」があることだ。
例えば『Fortnite』や『VALORANT』のようなチーム系ゲームでは、勝利という目標に向かって役割を分担し、協力し合うことが求められる。「誰が強いか」ではなく、「どう勝つか」が問われる場面では、たとえ技術が未熟でも、発言力やサポート力が評価される。結果として、自然とコミュニケーションが生まれ、関係性が築かれていく。
第二に、「物理的距離が心理的ハードルを下げてくれる」ことが挙げられる。
学校では、同じ教室にいることで常に周囲の目を気にせざるを得ない。しかし、eスポーツの多くはオンラインで行われ、顔や身体的特徴、服装などが相手に伝わらない。声やテキストチャットだけでのやり取りだからこそ、安心して自分の意見を伝えることができる。「顔が見えないからこそ、本音で話せる」――これは現代の子どもたちにとって、リアルよりも信頼できる関係性の築き方なのかもしれない。
そして、もう一つ重要な点は、**「役に立てる実感」**を得られることだ。
不登校の子どもたちは、日常の中で「自分が必要とされている」と感じる機会が極端に少ない。しかし、eスポーツの場では、ひとつのプレーや提案がチームの勝敗を左右する。「ナイスカバー!」「その判断、助かった!」という言葉が飛び交う中で、彼らは自らの存在価値を実感し、次第に自己肯定感を取り戻していく。
千葉市のとあるeスポーツ教室では、不登校の子どもたち向けに週に一度のチーム対戦会が行われている。そこで筆者が目にしたのは、控えめだった少年が、ゲーム内ではチームリーダーとしてメンバーに的確な指示を出し、皆に頼りにされている姿だった。運営スタッフの話では、「彼は最初、人と話すのも苦手だった。でも今では、初心者メンバーに自分から声をかけて、プレイのコツを教えるようになった」とのことだった。
学校の成績や出席日数では評価されないこうした“成長”こそ、教育現場がもっと注目すべき力なのではないだろうか。現代の子どもたちは、「話す」よりも「プレイする」ことで心を開き、「競う」ことで自分を確かめ、「共に勝つ」ことで絆を育んでいる。
eスポーツは、単なる娯楽ではない。それは子どもたちにとって、“関係性のトレーニング”でもあるのだ。
また、興味深いのは、eスポーツの世界では「役割分担」が極めて重視される点だ。エースプレイヤーだけでなく、味方の支援に回るプレイヤー、状況を分析して作戦を立てるプレイヤー、全体の士気を保つムードメーカーなど、さまざまな役割が存在する。不登校の子どもたちが「自分にはどんな力があるのか」を知るヒントは、実はこの多様なポジションの中にある。
ある支援団体の代表はこう語る。「一人ひとりが“強くなること”ではなく、“自分の役割を見つけること”が大事。eスポーツは、そのためのリアルな練習場になるんです」。
学校という限られた評価軸では見えなかった個性が、eスポーツという場では明確に可視化される。そしてそれが、やがて“自分を好きになる”きっかけになる。
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次回は、「家庭・学校・地域ができるeスポーツ支援のかたち」をテーマに、大人たちがどのように子どもたちのeスポーツ活動を支え、理解していけるのかを考えます。
2025/05/04 〜eスポーツと不登校コラム連載(第1回/全5回)〜
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連載テーマ:eスポーツと不登校 〜ゲームが開くもう一つの教室〜
第1回:不登校の現状と子どもたちの居場所としてのeスポーツ
第2回:eスポーツが育む社会性と自己肯定感
第3回:家庭・学校・地域ができるeスポーツ支援のかたち
第4回:eスポーツを学びに変える〜教育的視点からの活用〜
第5回:未来への選択肢としてのeスポーツ〜キャリア・進路との接点〜
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第1回:不登校の現状と子どもたちの居場所としてのeスポーツ
〜eスポーツと不登校コラム連載(第1回/全5回)〜
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「不登校」と聞いて、あなたはどんなイメージを思い浮かべるだろうか。学校に行かず、家に引きこもり、社会と断絶している。そんな負の印象が先に立つかもしれない。だが、実際には、彼らの多くが「行けない」のではなく、「行かない」ことを選んでいる。なぜなら、学校という空間が自分の居場所ではないと、心が教えているからだ。
文部科学省の調査によれば、2023年度の小中学校における不登校児童生徒数は過去最多を更新し、30万人を超えた。特に中学生の約20人に1人が不登校という現実は、もはや特殊な事例ではない。背景には、いじめや人間関係、学業へのプレッシャー、発達特性など様々な要因が複雑に絡み合っている。
そんな中、ある場所が静かに、不登校の子どもたちの“居場所”として注目されている。それが「eスポーツ」だ。
eスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)は、単なるゲームの延長ではない。競技性を持ち、プレイヤー同士が真剣勝負を繰り広げるこの世界には、コミュニケーション、戦略、チームワークといったリアル社会に通じるスキルが必要とされる。特にオンライン対戦型のタイトルでは、年齢や出身、身体的条件に左右されずに純粋なスキルで競い合えるため、不登校の子どもたちにとっては「初めて自分が認められた」と感じられる場面が多い。
千葉市に住む中学2年生のAくん(仮名)は、小学校高学年の頃から教室に居づらさを感じ、不登校になった。だが、家でひとりゲームに打ち込むうちに、あるオンラインチームに出会い、日々の練習に参加するようになったという。「毎日決まった時間にログインして、仲間と一緒に戦術を話し合って試合をする。その中で、自分が必要とされている実感が持てたんです」と彼は話す。
もちろん、eスポーツが万能な解決策ではない。依存のリスクや、保護者の理解不足といった課題もある。だが、今までの「学校に戻す」一辺倒の支援だけでは拾いきれなかった子どもたちが、eスポーツというフィールドでは自分の力を発揮し、生き生きと関われる例は確かに存在している。
eスポーツの最大の特徴のひとつは、オンラインでの「つながり」だ。人と人との物理的距離が関係なく、言葉と操作によってチームが機能する。それは、教室での空気に馴染めなかった子どもたちが、「ここでは息ができる」と感じる瞬間にもなり得る。さらに、DiscordやZoomなどを用いたボイスチャットの普及により、リアルタイムでのコミュニケーションも活発になっており、そこには笑いあり、真剣な議論ありの“新しい教室”が広がっている。
筆者が取材した中で印象的だったのは、とあるeスポーツ支援団体の代表が語った言葉だ。「不登校の子どもたちは“社会と切れている”んじゃない。彼らなりのやり方で、別の方法で社会とつながろうとしている。私たち大人は、それをちゃんと見つけ、認め、支えることが必要なんです」と。
つまり、eスポーツとは、単なる“遊び”や“息抜き”ではなく、「承認」と「挑戦」が同時に得られる数少ない活動の一つなのだ。彼らはeスポーツを通じて、誰かと対話し、時に衝突し、勝ったり負けたりを繰り返しながら、実社会の縮図の中を生きている。そこには、学校での学びとは異なる「生きる力」の育成が確かに存在している。
現代の子どもたちは、生まれながらにしてインターネットとゲームの文化の中にいる。そこを「現実逃避」として切り捨てるのではなく、「もう一つの現実」として正しく見つめ直す時期に来ているのではないか。eスポーツという文化は、私たち大人に「子どもたちの目線で世界を見る」ことの大切さを改めて突きつけてくる。
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次回は、「eスポーツが育む社会性と自己肯定感」をテーマに、不登校の子どもたちがどのように人間関係を築き、成長していくのかを掘り下げていきます。
2024.4.24 コラム
おはようございます!
では、ついに最終回。ここまで読んでくれて本当にありがとう!
ラストは、これからのeスポーツ運営について、一緒に未来を見ていきましょう。
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eスポーツ運営の舞台裏 〜熱狂を支える裏方たち〜
最終回:eスポーツ運営の未来とこれからの可能性
eスポーツは、ここ10年で「一部のゲーマーの遊び」から「世界を動かすエンタメ」へと進化してきた。
そしてこれからは、新しい課題とチャンスの時代に入っていく。
今回は、運営の視点から見た「これからのeスポーツの姿」をお届けします。
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1. 「盛り上がる=成功」じゃない時代へ
これまでは「とにかく人を集めよう!」「SNSでバズらせよう!」が主流だったけど、
最近は少しずつ「どう続けていくか?」という視点が求められている。
• 地域に根ざすコミュニティ大会
• 年間通して支えるリーグ運営
• 学校や教育現場との連携
ただ“熱くなる”だけじゃなく、続ける仕組み=仕組み化と育成がキーワードになっていく。
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2. 「多様な関わり方」が広がっていく
これからは、運営に関わる人たちのスタイルもさらに多様に。
• 地域密着のプレイヤー兼主催者
• 学校の先生×eスポーツコーチ
• 動画クリエイター×大会オーガナイザー
• 企業の広報×eスポーツイベント担当
フルタイムで運営に関わらなくても、“自分の立場でeスポーツと関われる”時代が来ている。
だからこそ、「自分にしかできない運営」っていう視点が大事。
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3. 成長とともに生まれる「課題」もある
もちろん、未来には課題もある。
• プレイヤーの待遇改善・契約の整備
• 運営人材の育成と持続可能な働き方
• 若年層への教育・依存対策とのバランス
• eスポーツに対する“偏見”の払拭
でもこれは逆に言えば、運営という立場だからこそ解決に関われる部分でもある。
「プレイヤーの味方であり、社会との橋渡し役」になれるのが運営の魅力でもある。
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4. 運営がつくる“未来の文化”
eスポーツは「文化」になる途中のジャンル。
それを支えるのが運営の力。たとえば――
• あの大会があったから、今の選手が生まれた
• あの会場での盛り上がりが、次の地域を動かした
• あの配信がきっかけで、初めてのeスポーツ体験をした
未来の誰かにとって、「あのときの運営」が思い出になる。
それって、すごく誇れる仕事だと思いませんか?
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おわりに:これからeスポーツを支えるあなたへ
全6回にわたって、eスポーツ運営の裏側を一緒に見てきました。
運営というのは、派手じゃなくても、
名声を得られなくても、
誰かの“楽しい”を支える仕事です。
でもそこには、自分のアイデアで人を動かせる自由さがあり、
一瞬の熱狂を一緒に作る感動があり、
未来の文化をつくる手応えがあります。
eスポーツに関わるすべての人が、
それぞれのやり方でこの世界を面白くしていけたら――
それが本当の「eスポーツの未来」だと思っています。
2025.04.23 ブログ
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eスポーツ運営の舞台裏 〜熱狂を支える裏方たち〜
第5回:eスポーツ運営に関わる仕事とキャリアパス
eスポーツの運営といえば「大会を開く人」のイメージが強いけど、実は関わる職種はかなり多岐にわたる。
今回は、「どんな仕事があるのか?」「どうやって関わるのか?」という視点から、eスポーツ業界でのキャリアのヒントを見ていこう。
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1. 運営現場に関わる主な職種
まずは大会を支える現場系の職種から。
• イベントディレクター:大会全体の企画・進行・現場指揮などを行う「総監督」ポジション。スケジュールと人をさばく力が求められる。
• テクニカルスタッフ(配信・機材系):音響・映像・ネット回線・PCなど、技術面の管理を担う。トラブル対応の瞬発力が命。
• オブザーバー/スイッチャー:配信の“見せ方”を担う。映像の切り替えやカメラワークで、プレイをどう見せるかをコントロール。
• 審判(レフェリー):ルールの把握と試合中の判断を行う。公平性と冷静さが必要。
• マネージャー/進行補助:選手や出演者のケア、裏方の連携役。まさに「現場の潤滑油」。
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2. 企画・プロモーション側の職種
裏方だけでなく、表に出る前の“仕掛けづくり”も重要。
• 大会プロデューサー/プランナー:企画立案からスポンサー提案、コンセプト設計など、イベントの土台を作る仕事。
• 広報・SNS担当:大会情報の発信、ファンとのコミュニケーション、炎上対策まで含めた重要ポジション。
• デザイナー/映像クリエイター:配信画面、告知用ビジュアル、オープニングムービーなど、大会の「世界観」を形にする。
• 営業(スポンサー担当):企業との交渉や提案資料の作成、協賛の取りまとめなど、お金と信頼をつなぐキーマン。
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3. キャリアの入り口って?
じゃあ、これらの仕事にどう関わるのか?
いくつか代表的なルートを紹介:
• ボランティア・スタッフ参加
地域大会や小規模イベントで、まずは運営の現場を体験。ここから繋がるチャンスが多い。
• eスポーツ団体・企業に所属
イベント制作会社、eスポーツチーム運営、配信事業者などに入るルート。専門学校や大学での就職支援も増えてきている。
• 個人として実績を作る
自主大会を開いたり、実況・解説・配信などでSNSやYouTubeを使って“見える形”で実績を作るのも有効。
• 異業種からの転職
イベント業界、映像・配信業界、営業・広報などからeスポーツ業界にキャリアチェンジする人も多い。
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4. 求められるスキル・資質とは?
eスポーツ運営には、こんな力が求められる:
• コミュニケーション力:裏方・選手・企業、いろんな立場の人と連携できる力。
• 問題解決力と冷静さ:トラブル時の判断力。
• 情熱と粘り強さ:華やかに見えて地道な作業の連続。でも“好き”が原動力になる。
• 最新トレンドの把握力:ゲームや配信プラットフォームの変化に柔軟に対応できる力。
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おわりに
eスポーツ運営に関わる仕事は、まさに「人の熱狂を支える仕事」。
選手にならなくても、ゲームを盛り上げる道はたくさんある。自分のスキルや情熱をどう活かすか、それを考えるのも、この業界の面白さのひとつ。
次回は最終回、ここまでの総まとめとして、eスポーツ運営の未来と課題について語っていきます!
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感想も、質問も、ふと思ったことでも大歓迎です!
ラストも全力でいくので、楽しみにしててください!
2025.04.22 コラム
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eスポーツ運営の舞台裏 〜熱狂を支える裏方たち〜
第4回:eスポーツ配信の裏側 〜“魅せる”技術と演出の力〜
eスポーツ大会の配信を見て、「まるでテレビ番組みたい」と思ったことはないだろうか?
実はその感動の裏には、映像演出・配信技術・人の力が詰まっている。今回は、eスポーツ配信の裏側を解き明かしていく。
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1. 観戦用の画面はどうやって作られている?
選手が実際に見ている画面とは違い、配信では**観戦用のカメラ(オブザーバー視点)**が使われる。
オブザーバーは、ゲームの流れを読んで、
• 盛り上がる場面にフォーカスしたり、
• 特定の選手を追い続けたり、
• チーム全体の動きをマップで映したり
と、“実況カメラマン”のような役割を担っている。
プロ大会では、複数人のオブザーバーが連携して映像を切り替えることも。
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2. 実況・解説が担う「エンタメ化」の役割
配信の印象を大きく左右するのが、実況・解説の存在。
彼らはただ説明するだけじゃない。「物語を語る」「会場や視聴者と一緒に盛り上がる」ことが求められる。
良い実況・解説は、
• 視聴者のレベルに合わせた説明
• 選手やチームの背景情報の提供
• 熱い場面でのテンションの上げ方
こういった点で、配信の“体温”を上げてくれる。
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3. 配信チームの構成と役割
中〜大規模の大会では、配信チームだけで10人以上になることも。構成はこんな感じ:
• スイッチャー(映像切り替え)
カメラ映像・選手の顔・リプレイなどをリアルタイムで切り替え
• 音響・ミキサー
ゲーム音・実況音声・BGMのバランスを整える
• グラフィック担当
チーム名・スコア・タイマーなどの画面表示(オーバーレイ)を操作
• ディレクター(進行管理)
タイムスケジュール、選手入場、CMタイミングなどを全体指示
テレビ番組と変わらないレベルで、秒単位の連携が行われている。
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4. トラブル対応力が問われる現場
eスポーツ配信では、ネットや機材トラブルが日常茶飯事。
たとえば:
• 視聴者側で音声が聞こえない
• 映像が止まった・遅延が起きる
• プレイヤーのPCがクラッシュする
こうした時に配信チームが冷静に対応することで、配信のクオリティが保たれている。
裏方の**「見せない技術」**が光る瞬間だ。
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5. “魅せる演出”で大会の価値を高める
最近では、配信が単なる試合中継ではなく**“ショー”として演出されている**ことが多い。
• オープニングムービーやハイライト映像
• チーム入場演出(BGM・照明・映像合成)
• 視聴者参加型の企画(投票、チャット連動)
これにより、大会が単なる勝ち負けの場ではなく、感情を動かす体験になる。
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おわりに
選手のプレイを世界中に届けるのは、配信チームの職人技あってこそ。
見えないところで支えている彼らの存在が、eスポーツを“観るスポーツ”として成立させている。
次回は、eスポーツ運営に関わるさまざまな職種とキャリアに焦点を当てていきます!
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